2023.08.05

買取後のクーリングオフについて

皆さんは買取したもらった後にクーリングオフできるケースがあることをご存知ですか?

稀にですが「やっぱり手元に置いておきたいから、買取をキャンセルできますか?」とご相談をいただくことがあります。

 

今回は、大切な品物を買取業者に売却した後のクーリングオフできるケース・できないケースなどを詳しくご紹介します。

 

1.クーリングオフって何?

クーリングオフは、一度契約を交わしても消費者が契約について再度考え直す猶予を与えてくれる制度のこと。 

例えば訪問販売や街頭セールスなど、特定の取引において消費者に有無を言わさず決めさせられたなどのケースは契約を解除できます。

 

買取のクーリングオフ

2.買取業者に売ったものは返品してもらえる?

では買取の場合はどうでしょうか?

一旦は買取業者に品物を渡したが「やっぱり売らなければ良かった」と後悔した品物がある人もいるかもしれません。 

このようなケースはクーリングオフを使って返品してもらえるのでしょうか?

買取業者目線で解説します。

 

   クーリングオフできる買取

クーリングオフできる買取は、次のような予想外のタイミングで取引成立になった3つのケースです。

  1. 訪問買取
  2. 電話勧誘
  3. 出張買取(お客様が依頼した場合でも)

例えば、買取ってもらいたいと全く思っていなかったにもかかわらず、突然業者が自宅へやってきて、高価なブランド品や貴金属を相場より安い値段で取引しようとする「押し買い」はクーリングオフできます。 

 

【ポイント】

  1. クーリングオフ期間は契約日を含めて8日間
  2. 約束(アポ)なしの訪問買取は特定商取引法で禁止
  3. その場で納得して売却した場合でもクーリングオフ可能!

 

「押し買い」については、2008年のリーマンショック後から少しずつ増え始め、2010年一気に増加しています。 買取が成立するまで居座られ「帰ってくれるなら」と違法行為と知らず押し買いに応じてしまうケースが多発しました。 

2012年に特定商取引法が改正され押し買いが規制されますが、2020年に新型コロナウイルスによる緊急事態宣言で経済が不安定になると、モラルのない業者による押し買いが再び増えてきたのです。

また、押し買いでは買取依頼はしたものの本来の依頼とは別の品物を見せろなど、話がすり替えられる、骨董品で依頼したにも関わらず宝石の売却を強要するなどの被害も挙げられます。 

一般的な買取業者は「もしよろしければ、ほかの品もまとめて査定できますが、いかがですか?」とお客様に判断を委ね、強制はしません。

 

押し買い

↓ ↓ ここまでの説明を踏まえて、モデルケースを見てみましょう。

【Aさんの場合】

Aさんは普段から買取して欲しいとは全く思っていませんでしたが、ある日突然買取業者が自宅へ訪問してきて「高価なブランド品はありませんか?高く買い取りますよ!」と言われました。

必要ないと感じたAさんは断りましたが、何度断っても業者が居座り帰らなかったためしぶしぶ「じゃあ、このバッグはいくらになりますか?」と某ハイブランドのバッグを見せました。

すると明らかに安すぎる値段を付けた後、戸惑うにAさんに「バッグではなく宝石はないか?」などと粘り、最終的には無理やり宝石を安値で買い取っていきました。

 

この場合「相場より不当に安い値段で取引しようとする押し買い」に当たり、クーリングオフができます。

 

   クーリングオフできない買取

それでは反対に、クーリングオフできない買取はどんな内容でしょうか?

全部で6種類あります。

  1. 店頭買取
  2. 宅配買取
  3. 特定の商品
  4. 買取価格が3000円未満の現金取引
  5. 引っ越しに伴う不要品の買取
  6. 過去1年以内に同じ買取業者と買取が成立していた場合

 

店頭買取宅配買取は、クーリングオフできません。 

「なぜ ⁉」と思った方もいらっしゃるでしょう。

❶まず店頭買取ですが、査定を受けるためにお客様自らが店頭へ足を運びますよね。店頭へ出向くまでにじっくり考える時間があるため、自らの意思で店頭へ買取してもらいに行ったと解釈されるのです。

※買い取り業者からの電話など勧誘を受けて店頭へ出向いた場合は、キャッチセールスや電話勧誘買取と同等とみなされ、クーリングオフの対象となります。

 

❷次に宅配買取。こちらも考える時間がたくさんあったうえで、

お客様が自らの意思で品物を梱包し郵送する労力がかけてでも商品を送り買い取ってもらった、取引意欲が高いと判断されます。

※買取業者からの電話などで勧誘えお受けて宅配買取をした場合は、クーリングオフの対象です。

 

❸特定の商品は政令によりクーリングオフできません。

  1. ● 有価証券 
  2. ● 本 
  3. ● 大型家電 
  4. ● ゲームソフト、CD、DVD 
  5. ● レコードプレーヤー用レコード
  6. ● 家具 
  7. ● 2輪以外の自動車

など、心配な時は買取を依頼する業者に確認してみましょう。

 

❹買取価格が3000円未満の現金取引

 

引っ越しに伴う不要品の買取は「要らないから売った」と想定でき、保護の必要性が低くなるためクーリングオフの対象外となります。 

 

❻最後に過去1年以内に、同じ買取業者と買取が成立していた場合はクーリングオフが使えません。

買取実績があることで「信頼関係が築けている」とみなされ、クーリングオフも不要と判断されるからです。

 

3.クーリングオフ期間後でも解約できるケース

なんとクーリングオフ期間である(契約日を含む)8日間を過ぎた後でも解約できる場合もあります。

 

それは、買取業者による嘘の説明や脅しなどの行為があったときです。

  1. わざと買取契約書を渡さない
  2. 説明が真実ではない
  3. クーリングオフ制度があることを言わない
  4. 「すぐ値打ちが下がる商品だから今売った方が良い」と大げさな話をする
  5. 判断力が低下した高齢者の不安をあおり「今この商品を売却しないと絶対に損する」と脅す

本当は売りたくない意向を伝えても考慮してもらえず、 買取を無理強いされた場合も期間を問わずクーリングオフできます。 

しかし「否応なく買取を成立させられた」という事実を証明できる当時の動画や音声データが必要になる場合もあります。 

基本的にクーリングオフ期間を過ぎても解約できるのは、買取業者の不正や不備があった場合のみ。

だからこそ、買取の際には気になることはなんでも質問してみて

  1. 信頼できる業者なのか?
  2. 買取明細伝票はくれるのか?
  3. クーリングオフについて説明してくれるか?

などを細かくチェックして、安心安全なかかりつけの買取業者とお付き合いしましょう(^^)

 

4.クーリングオフの手順

買取のクーリングオフ

最後にクーリングオフしたいときの手順を確認しておきましょう!

【ポイント】

  1. クーリングオフの対象か、契約日を含めて8日以内か確認しておく
  2. 書面(手紙やハガキ)あるいは電磁的記録で通知する

 

もちろんですが、法律に反しない買取はクーリングオフが適用されません。

先ほどご紹介した内容でクーリングオフができる買取かどうかチェックし、無駄な手続きとならないようにしましょう。 もし判断に迷う場合は消費者生活センターに相談し、プロの力を借りることも大切。 

「早くやっておけばよかった…」と後悔しないためにも、買取業者のもとに書類が届く日数も踏まえて動きましょう。

ではクーリングオフの通知書(契約解除通知書)の書き方をご紹介します。

【手紙・ハガキ記載する内容】

  1. 契約を交わした年月日
  2. 買取事業者情報(名前と住所、出張・訪問買取にきた担当者名)
  3. 対象商品の名前と買取額
  4. 契約を破棄したい旨の意志
  5. 書面を送る日付
  6. ご自身の名前と住所

口頭で「返品して!」と伝えても、怪しい業者の場合、口約束のままごまかされる可能性があるため、トラブル防止のためにも通知を行い証拠を残すと安心ですね。そのためにも

  1. 特定記録郵便
  2. 簡易書留
  3. 書留
  4. 内容証明

などで郵送すると良いでしょう。 

電磁的記録は送信後のメールを保存しスクリーンショットを撮り、できれば印刷しておくと確実です。 

ここまでしてもクーリングオフがスムーズにできない場合は、いち早く消費者生活センターに相談してください。

 

5.買取に関するご相談は骨董買取ラボへ!

買取に関するお悩みは、ぜひ骨董買取ラボがお伺いします(^^) 

骨董買取ラボは丁寧な説明で気持ちの良い買取を心がけています。

「こんなこと相談していいのかな?」と悩まず、いつでもお気軽にご相談ください。

公式LINEでの対応や女性スタッフの対応も可能ですので、安心してお話いただけます。

 

査定をご希望の方は、下の緑色のボタン「LINE査定する」をクリックしてご登録くださいね!無料査定で安心です(^^)/

LINE Official Account Registration Screen

▼この記事も良く読まれています

お手軽!?フリマアプリのメリット・デメリット

【遺品整理】いつ始める?何から始める?上手に進めるポイント2つ&注意点3つ

【生前整理】始めるタイミングと手順&注意点を完全解説!