2022.03.14
【掛軸買取】売り方を徹底解説!査定ポイント&買取業者の選び方
目次
「生前整理や遺品整理で年代物の掛け軸が出てきた。」
「倉庫や蔵から大量の掛け軸が見つかった。」
などと、思わぬキッカケで掛け軸を手にしたものの・・・
「自分では価値がわからない」
「汚れているし、どうせ買い取りなどしてもらえないだろう。」
などとお考えの方。
処分をする前にこの記事を見てからにしてもらえませんか?
査定に出したら期待以上の値がつくかもしれません。
この記事では掛軸の査定ポイントや保存方法、査定に出す時の買取業者の選び方をご紹介します。
そもそも「掛け軸」とは?
「掛け軸」とは、書や絵画を紙や布に表装したものです。多くの場合、床の間で鑑賞するために用いられます。
神の宿る場所とされている「床の間」。掛け軸は、魔除け・縁起担ぎ・運気アップなど願いを込めて飾るものや、季節や行事によって掛け変えられることもあります。
掛け軸の描かれている内容は、その特徴から3つの種類に分類されます。
- 「書」
- 「絵」
- 「書と絵を合わせた作品」
「書」はその名のとおり書を表したものです。1文字だけのものから、単語のみ・漢詩・和歌・俳句など詩文を記したものなど様々です。
「絵」は水墨画・日本画・浮世絵などがあり、切絵や版画の作品もあります。
「書と絵を合わせた作品」は絵に合わせて漢詩や和歌、俳句などが書かれていて、書と絵で一つのテーマを表現しています。
掛け軸の査定ポイント
掛け軸の値段は、作家と状態、希少性が大きなポイントとなります。
有名作家の作品
骨董品全般に言えることですが、買取価格を大きく決定づけるのは、「誰の作品か」です。
掛け軸には、必ずと言っていいほど「落款」と「著名」が記してあります。場所は絵の隅に書かれていることが多く、落款は印鑑のようなもの、著名は手書きのサインのようなものです。
落款や著名は素人では読みにくく、贋作(偽物・コピー品)もあるのでプロの鑑定士に査定してもらうことをおすすめします。
作品の希少価値
有名作家が描いた掛け軸は査定のポイントにはなりますが、描かれている内容によってその価値は変わってきます。残存数の少ないものや希少性の高いものほど価値は高くなります。
また、歴史的に見てかなり古い作品は、価値が高くなる可能性があります。
日本では、飛鳥時代に仏画として掛け軸が入ってきて、鎌倉時代末には禅宗の影響で水墨画の掛け軸が流行しはじめました。しだいに花鳥風月などの芸術品として世に知れ渡っていきました。
室町時代以降は、茶の湯の発展で「床の間」に水墨画の掛け軸が多く用いられるようになります。
江戸時代には庶民向けの安い掛け軸も作られるようになり、近代以降はより身近な物になり希少性は低くなっていきました。
そのため、古い掛け軸の方が価値が高くなり、保存状態が多少悪くても高値で買い取りをしてもらえる場合があります。
掛け軸の状態
どんなに有名なものでも保存状態が悪ければ価値は下がってしまいます。しみ・かび・汚れなどがなく状態が良いと高値での買い取りが期待できます。
掛け軸の買い取りに差がつく要素
掛け軸の買い取りでは、付属品の有無で大きく買い取り価格に差が出ます。
次のようなものがある場合は、掛け軸とともに大切に保管しておきましょう。
- 共箱
- 二重箱
- 鑑定書
【共箱】
「共箱」とは掛け軸を収める木箱のことをいい、その箱には作者直筆の著名と作品名が記されています。共箱は作家本人の直筆ですが、鑑定人や作家の遺族が書いた「識箱」というものがあります。共箱より若干価値は落ちますが、何もないよりかは良いでしょう。
共箱や識箱は本物の作品かを見分ける重要なアイテムです。
特に近代作家の作品に関しては、共箱の有無で買取金額に著しく差がでることもあります。
【二重箱】
「二重箱」とは共箱の状態で収納する箱です。二重構造により温度や湿度の変化から厳重に作品を守ります。「掛け軸とそれを保護する箱を保護する」という、日本ならではの習慣です。厳重に守られている作品であることから、価値の高い作品である可能性が高いです。
【鑑定書】
「鑑定書」とは公的な鑑定機関が発行した「本物であることの証明書」です。掛け軸は贋作(偽物・コピー品)が多く存在し、特に有名作家の作品や高価な作品ほど贋作が作られることが多いです。鑑定書があることで、本物であることを証明でき、高価な買い取りにつながります。
掛け軸の保存状態を保つコツ
掛け軸の保存状態を保つためには、高温多湿や直射日光を避けて保管します。
湿度の高い場所に保管するとシミ・虫・カビが発生しやすくなるので注意が必要です。
桐箱に保存する
桐は日本の気候に適していて、湿度を一定に保ってくれます。湿気を吸い取り、燃えにくく防虫効果があるので、着物や他の骨董品を保存する際にも使用されています。
掛軸を保存する時の注意点
掛け軸をしまう時はきつく巻き過ぎないようにします。シワや折れがついて傷んでしまうことがあるからです。
さらに、良い状態で保存するには定期的に掛け替えることが大切です。 長期間の保存は素材が硬くなり跡がついてしまうことがあります。3〜4ヶ月に一度、陽の当たらない部屋で半日ほど陰干しすると良いでしょう。
逆に掛けたままにしておくと、布や紙は温度や湿度の影響を受け、劣化の原因になります。
長期保存、掛けっぱなしには気をつけましょう。
汚れた状態でも買い取りは可能か?
掛け軸の買い取りには、保存状態が大きな査定ポイントとなります。しかし、シミやシワがあり汚れた状態でも、有名作家の作品であれば高額査定になる可能性があります。処分をする前に買取査定をしてもらうことをおすすめします。
査定に出すときには、汚れた状態の掛け軸でも修理は不要です。無理に自分で修復すると買取価格が下がってしまいます。業者に修復してもらう方法もありますが、査定金額より修復代が高くなることもあります。そのままの状態で鑑定士に査定してもらいましょう。
買取業者の選び方
掛け軸を売るときには、フリマアプリや近所のリサイクルショップなどではなく骨董品専門の買取業者に依頼することをおすすめします。
販売ルートを持っているか
しっかりとした販売ルートを持っているかが重要です。
買取業者には大きく分けて
- 買取専門の業者
- 買取と販売の両方をやっている業者
に、分かれます。
買取専門の業者は一般的に
「お客様→買取業者→業者市場→販売業者→お客様」
という形で品物が流通します。
そのため、多くの手数料がかかり、買取価格が低くなる傾向にあります。
一方、販売ルートを持っている業者は、お客様との距離が近いため余分な仲介手数料が削減でき、高く買い取ってもらえる可能性が高くなります。
即日現金買取が可能か
「売却した掛け軸の費用が支払われなかった」というトラブルを避けるため、現金買取が可能な業者を選ぶと良いです。
骨董買取ラボならしっかりとした鑑定士が多数在籍しており、最短即日訪問が可能です。買取方法は、作業後に基本即日現金買取をしているので安心です。
なお、インターネットでの販売・コレクター様へのご紹介・全国の美術品交換会・催事の出店・海外バイヤーとの繋がりなど幅広い販売ルートを持っています。
さらに自社オークション運営も行っているため、他社より高く買い取りすることが可能です。
まとめ
掛け軸のことがわからなかったり、汚れがある掛け軸でも処分する前に買取業者に査定してもらいましょう。
素人では判断が難しいですし、しっかりとした鑑定士に査定してもらうことをオススメします。もしかしたら、思わぬお小遣いが手に入るかもしれませんよ。
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